といつも思っています。
「朗読」では、物語に登場する人物を鮮やかに演じ分ける必要があるのですが、話芸としてのその頂点は「落語」でしょう。そう、「落語」はとっても高度な「朗読」なんです。
名人芸の心地良いテンポ感の秘密は、キャラクターたちの会話。AからB、そしてまたBからA‥この会話の移行の瞬間には基本、息継ぎが無い‥落語では0秒で話し手が変わり、その後、自分の話の中でブレスを取る‥そりゃあ「いい調子」で話が進むわけです。
しかしそのためには、よほどしっかりした「キャラクター造形」がなされていなければならない。大家さんには大家さんの、熊さんには熊さんの「思考」や「身体の状態」がある。それを0秒で入れ替えるという凄い「技(わざ)」を軽々とやってのけなければ「面白い話芸」にはなりません。
演劇的見地からすれば、これはとっても高度な「ひとり芝居」とも言えますね。
勿論、物語をひとりで展開して行くためには、作品全体の構造を読み取り、しっかりと組み立てておかねばなりません。俳優はともすると「自分の役」だけにこだわりがちになるのですが、作品の流れと登場人物それぞれの役割を把握していなければ正しい「演技」には至れません。
だから俳優は『朗読』を学べ‥となるのです。
片や朗読者は「活字の文字を声にする」レベルの人が多すぎる気がします。物語中の「人物」が息づいていない、視えてこないのです。だからこそ、登場人物一人一人についての分析・組み立て、つまり『演技』の要素が不可欠‥
だから、朗読者は『演技』を学べ‥となるわけです。
演劇倶楽部『座』の朗読塾は、『朗読』と『演技』、その両方の要素を包含したレッスンを行います。
*金曜日 11時〜15時(月2回)
戯曲のリーディングを通して、作品の「構築力」と根拠ある「表現力」を学びます。
講師:森一馬、壤晴彦
*土曜日 11時〜15時(月2回)
古典から近代の名台詞を教材に、台詞を「よむ」のではなく「しゃべる」技術を学びます。
講師:鈴木慎平、壤晴彦
(金曜・土曜とも、進行状況により、内容は変更されることがあります)
*金曜クラス
4月7日・21日、5月12日・19日
*土曜クラス
4月1日・15日、5月6日・20日
※金曜・土曜とも、6月以降は第1・3週目の予定です。
※現時点での開催予定日です。変更になる場合は、事前にご相談いたします。
資格 | 高校生以上の男女 |
---|---|
期間 | 2023年4月~2024年3月(途中参加可・入会前の見学可) |
レッスン日 | 【戯曲リーディング】金曜日:11時~15時 【日本の名台詞集】土曜日:11時〜15時 (それぞれ月2回) ※2023年度の実施予定日は上記をご参照ください。 |
入会金 | 各コース 20,000円 |
受講料 | 各コース 月10,000円 (原則的に半年分前納) |
稽古場 | 『座』サロン 東京都新宿区新宿5-9-11-1F (最寄駅:『新宿三丁目駅』C7出口から徒歩約7分) |
お申し込み・お問い合わせはこちら